【空想幾何学小説】
作 ・ 久慈 誠

『中途半端』

生半可な中途半端ではいけない。中途半端でありたいなら、中途半端をとことん貫くべきだ。中途半端な中途半端はいけない。中途半端は生半可な中途半端では務まらないのだから、中途半端を目指すなら、中途半端な中途半端で満足せず、中途半端追い求め、中途半端であることを誇りにすべきだ。生半可な中途半端では、中途半端な中途半端であり、中途半端な中途半端ではまったくもって中途半端であり、中途半端に中途半端を目指すなら、中途半端を目指すべきではない。生半可な中途半端ではいけない。中途半端でなければいけない。


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