【空想幾何学小説】
作 ・ 久慈 誠

『シンデレラと白雪姫』

惚れっぽい王子は、ろくに相手のことを知りもせずたった一度踊っただけのシンデレラを好きになり、家来を引き連れ国中探し回って求婚。浮気性の旦那を引き止めるのは自分の美貌しかないと知っているシンデレラは、女王になってからも世界各国から若返りの秘薬を買い集め、自分でも高価な薬の調合を学び、次第に自分の美しさに固執するようになりました。
そしてある日、シンデレラは鏡に向かってふとこうつぶやきました。
「鏡よ鏡、鏡さん。世界で一番美しいのは……」


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