リトル・ダッキー

『日焼け』
 
  グワンッと大きな音をたてて風呂場に入ってきたあなたは、異様に高いテンションでダッキーに話し掛けました。
「ねぇ、海行ってきたの今日、私。海、海」
  ダッキーは、小さなアヒルのおもちゃです。
  いつもあなたのお風呂に浮かんでいます。
 
「ほらほら、見て見て。私、焼けてない?ちょっと、焼けてない?」
  小麦色と言うには程遠い、赤黒く変色した肌を見せながら浴槽に飛び込んだあなたは、入ったときの3倍のスピードで洗い場に飛び出し、そのままそこでバタバタとのたうちまわりました。
 
  焼きすぎた肌を熱湯に浸けたらどうなるか、分かりますよねぇ。

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